資料室 ~ポリエチレンの基礎知識~
ポリエチレンの出来るまで
プラスチックフィルムの殆どは、原油を原料としています。原油は、蒸留により摘発油(約14%)、ナフサ(約10%)、灯油(約10%)、軽油(約8%)、残査油(約58%)に分けられますが、プラスチック原料はこの中のナフサをさらに分解精製した石油化学用ナフサと改質油を原料としています。
高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)
LDPEは密度が0.910~0.93であって、密度が低いものから高いものへ変化すると、物性も変化する。
力学的性質
・引っ張り弾性率が大きくなる。
・配向方向の引き裂き強度が小さくなる。(方向性がでる。)
熱的性質
・軟化温度、融点が高くなる。
・熱伝導性が良くなる。
透過性
・透湿度が小さくなる。
・ガスバリヤー性が良くなる。
インフレーションフイルムに用いられるLDPEは、他の材料に比較してその量は圧倒的に多く用いられている。
低圧法高密度ポリエチレン(HDPE)
剛性がPP並にある。透明性は良くないが、伸び難く張裂け易い特徴がある。防湿性も良い。
単体にてショッピングバック、レジ袋、パン袋や野菜果物用ネット、ゴミ袋等としての用途がある。
インフレーションポリプロピレン(IPP)フィルム
チューブのポリプロピレン。CPP,OPP(シート)と区別する意味でIPP又は略してPPと呼ぶ。
プラスチックフィルムで最も軽く、透明度、光沢に優れ、耐熱性、防湿性に優れている。単体フィルムとして、パン袋や日用雑貨の包装をはじめ、煮干、海苔、ワカメなどの海産物の食品包装から、文具のファイル用やクリーニング用に至るまで幅広く商品の直接包装用に使用されています。
無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム
Tダイ方式で製造される無延伸ポリプロピレンフイルムを、インフレーション方式で製造されるIPPと区別してCPPと言います。
ラミネートには厚みの均一性の良いCPPが多く使用される。CPPフィルムにはプレーンのものと共押出(複合)のものがある。
共押出(複合)のものは、貼り合わせる原料を同一のダイスから押出すので各層の厚みを薄くすることができると共に、特徴のある原料を組み合わせる事により高品質のフィルムを作り出す事が可能である。
CPPの長所は、他基材と比較して一番融点が高い。その利点を生かして、耐熱性を要求されるレトルト用ラミネートフィルムのシーラント基材として主に使用されます。単体の包装形態では、パン、雑貨、繊維包装として使用されます。
短所は、低温下での衝撃強度が低い事ですが、各要求に応じて厚みを厚くしたり、各フィルムメーカーの改良品は大幅に耐衝撃性が改良されている。
二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム
逐次二軸延伸法により(縦方向と横方向に延伸され)製造されております。無延伸と二軸延伸を比較すると、二軸延伸することにより引っ張り強さや引張弾性率(腰)や衝撃強さが高くなり、また、分子の配向が進み、フィルム端部に切り口をつけると、そこから容易に引き裂け易くなります。更に結晶化が高くなる事によりバリアー性が高くなっています。尚、二軸延伸することによって、CPPの欠点である低音下でのもろさ(低い衝撃強度)が改善されています。
OPPの長所は、防湿性が格段に良いことです。この防湿性を生かして、おかきや海苔の包装に使用されます。単体での使用は繊維包装(靴下、パンスト)、お菓子の個包装、防曇グレードを使用した生鮮野菜包装、剥離紙を付けたプラスッチック封筒などです。
短所は、酸素のバリアー性が悪い事ですが、他フィルムと貼り合わせる(ラミネート)事により各要求を満たす事ができる。
メタロセン触媒(L-LDPE/直鎖状短鎖分岐ポリエチレン)
メタロセンポリエチレンとは
メタロセンポリエチレンとはメタロセン触媒(カミンスキー触媒)を使用して重合したポリマーのことで、L-LDPEの1種である。
このメタロセン触媒で重合したポリエチレンは、側鎖の分岐が少なく、分子量、コモノマーの分布が均一であり、以下の様な特徴を持っている。
・低分子量成分やべたつき成分が少ない。
・成分溶出やポリエチレン臭が少ない。
・結晶サイズがそろっているので、透明性がよく、超低密度の樹脂を製造できる。
・ラメラが小さくタイ分子が大きいので、低融点、耐衝撃性に優れている。
・主鎖の均一性と側鎖の分岐度を調整しやすいので、低温から汎用まで、ユーザーのニーズに合わせた樹脂のコントロールが可能である。
メタロセンポリエチレンフイルムの特徴
メタロセンポリエチレン樹脂で製造したフイルムの特徴。
○ブロッキングしにくい。
○すべり性がよく、ブロッキング防止パウダーを使用しなくてもよい。
○ポリエチレン臭が少ない。
○食品への溶出成分が少ない。
○EVA10~15%並の超低温ヒートシール性フイルムが製造できる。
○LLDPEと同等のシール強度である。
○耐寒性、耐衝撃性に優れている。
○ホットタック性に優れている。
○夾雑物シール性がよい。
○揉みに対する耐ピンホール性が良い。
○添加剤が少なくてよいので透明性に優れたフイルムの製造が可能である.特にインフレでは透明性がよい。
○耐圧強度・耐熱性がある。
○薄肉化、不良率低下によるコストダウンが可能。
○自動包装の高速化による生産性アップが可能。メタロセンポリエチレンフイルムの製膜法にはインフレとTダイとがあり、それぞれに特徴がある。
メタロセンポリエチレンフイルムの用途
・液体スープ等の高速充填包装
・ゼリー、めんつゆ等のホット充填
・わさび、カラシ、ジャム等のペースト状食品
・畜肉、ハム・ソーセージ等の深絞り用途
・粉末調味料、粉末スープ、コーヒー、紅茶
・入浴剤、サニタリー用品、化粧品、冷凍食品
・セメント、米等の重量物包装
・バッグインボックス(BIB)
・突起物のある機械部品、建築用具
このほか、医療用、医薬品用としても有望である。現在は低温シール性に特徴をもたせたグレードが主流となっているが、将来的には多機能なフイルムの開発が進み、低臭で耐衝撃性に優れた、レトルトが可能なメタロセンポリマーも期待されている。
用語の説明
【メタロセン触媒(カミンスキー触媒)】・・・メタロセン触媒は1980年にドイツのカミンスキー(Kaminsky)教授らによって発見された。二塩化ジルコノセンとメチルアルミノキサンを組み合わせたもので、エチレンに対して高い重合活性を示し、さらに活性点が均一(シングルサイト触媒 Single Site Catalysts–SSC)であるという特徴を持つ。これに対して、従来の触媒はマルチサイト触媒(Multi Site Catalysts–MSC)と呼ばれる。SSCは分子量分布が狭く、各分子のコモノマー含量がほぼ等しく、これによって良好な透明性、低温ヒートシール性をもたらす。PE、PP、PSなどで応用が進められているが、現在本格的に工業化されているのはPEだけである。
【ノンパウダー】・・・すべり性を付与するためにフイルム面に散布するのがブロッキング防止パウダーで、成分は食品衛生上問題がないデンプン系である。このパウダーを使用しなくても加工、使用ができるフイルムをノンパウダーフイルムという。
【ホットタック性】・・・溶融時の粘度が大きく、シール直後でも強度があるため、充填直後の内容物による底抜け、ガス充填のガス圧によるシール部剥離などが防止できる。
ポリビニールアルコールフィルム(PVA)
ポリビニールアルコールフィルム(PVA)は、1924年ドイツのヘルマン博士によって発見された。
その後1931年に、PVA から繊維やフィルムを作る方法が発見された。
日本では、昭和10年(1935)年頃から製造研究が開始されていましたが、工業的生産に成功したのは昭和29年で、当時の倉敷レイヨン(現クラレ)が合成繊維 “ビニロン”を生産販売した。
以来その性能が次第に市場に認められ、合成繊維用を中心として発展をつづけ、世界最大の生産規模を持つ事になった。
PVA フィルムは業界では、通称「ビニロンフィルム」として呼ばれ、繊維包装用を中心として利用され、特にアパレル業界では重用されている。
【包装用フィルムとしての一般的な特徴】
1、透明性が特に良い。
2、常態において引っ張り強さが非常に大きい。
3、耐油性がすぐれている。
4、印刷適性が良い。
5、帯電性がないので、フィルムの表面にほこりが付かない。
6、ガスバリアー性に優れている。
【問題点】
1、親水性であるため、水により腰が弱くなる。
2、防湿性に欠ける。
3、乾燥すると柔軟度がなくなり、破れやすくなる。
4、コストがほかのフィルムに比べ、高い。
PVAフィルムの用途として、透明性、湿気と温度変化などに曇らず、静電気によって、ほこりを寄せ付けない繊維包装に最も適している。
ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムに含まれる BHT(酸化防止剤)が白い繊維製品を黄変化させることが問題となっていることもあり、コストよりもそのトラブルの防止を重視するメーカーが、ビニロンを採用する例も数多くある。
またポリビニールアルコールの水溶性フィルムは、特殊な包装用としての用途が開けてきた。
病院における洗濯用袋ないし殺菌用衣類の袋としてその便利性が高く評価されています。
袋のまま、洗濯機や消毒用槽中に投入すれば容易に溶解するので、衛生上も取扱上も極めて有利な点が多い。
特殊包装用に使用する水溶性 PVAフィルムには、通常一般用と重包装用途とがあり、両者の違いは、低湿時における引っ張り強さと、伸び率にある。
【フィルムの最大特性】
1、水溶性が大なることであり、8×10cm 程度の小袋は、25℃の水に入れ1分間撹拌すれば、完全に溶解し、水温を高めれば更に時間は短縮される。
2、ガスの透過性は一般に小さく酸素、窒素、炭酸ガスなど極めて小さいが、水蒸気、アンモニアガスの透過性は、大きい。
3、耐油脂性、耐有機溶剤性がよく炭化水素には侵されない。
水溶性ビニールアルコールの用途としては、染料、洗剤、漂白剤、農薬など水に溶かして使用するものの一定量ずつ単位包装し、そのまま水に溶かして使用するという特殊な包装形態がある。
包装のまま用いるので、手を汚したり、粉末が飛び散ったりすることなく、またいちいち計量する手間が省け、しかも有毒な薬品などに直接手を触れることもないので、非常に便利である。
ポリ塩化ビニル
俗称として、一般に「ビニール」もしくは「塩ビ」と呼ばれているのがポリ塩化ビニルです。ポリ塩化ビニルの製法にはアセチレン法、EDC法、オキシクロリネーション法、ナフサ分解組み合わせ法、等があげられますが、最近では石油化学の発展とともにエチレンが安価に供給されるため、エチレンを原料とする製造法(EDC)が採用されています。ポリ塩化ビニルは加工時の流動性が悪く、熱安定性も低いので、安定剤、可塑剤を添加して使用します。更に適当な物性を与えるため滑剤、顔料、補強剤、充填剤などの助剤を添加する。
【安定剤】
光や、熱に対する安定性を向上するため配合されるものである。食品容器に使用されるものは、アメリカの FDA(食品薬品局)や EC諸国の衛生規制と毒性実験データをもとにして、塩化ビニル食品衛生協議会の安全処方に関するリストが作成され採用されている。
【可塑剤】
加工性を改善するとともに、製品に柔軟性を与えるために、加えられる。それにより、可塑剤が0~5%と少ない硬質ポリ塩化ビニルから、可塑剤が30~50%の軟質ポリ塩化ビニルなどの製品を得ることが出来る。
【滑剤】
溶融した樹脂と加工機の金属接触面との摩擦を少なくし、滑りやすくすると同時に樹脂内部の摩擦による発熱を防ぐ。
【顔料】
顔料としては無機顔料、レーキ顔料、有機顔料等が使用され、製品の着色をする。
【補強剤】
ゴム状物として割れやすい塩ビに加えられる。割れを防いだり、低温でのもろさを改善したりする。
【充填剤】
塩ビの場合充填剤を加え、コストダウンをはかることが多い。充填剤には、炭酸カルシウム、チタン白、石綿、雲母、クレー等が使用される。
以上各種の添加剤を必要に応じて選択使用し、その量を加減することによって多種多様の製品を作ることが出来ます。
塩ビフィルムの一般的な性質を低密度ポリエチレンと比べた場合の長所と短所は以下の通りです。
【塩ビフィルムと低密度ポリエチレンの比較における長所】
1、透明性が優れている。
2、ポリエチレンの可燃性に対して難燃性である。
3、防湿性がポリエチレンより小さく、可塑剤の量が増すにつれその差が大きい。
4、ポリエチレンは表面処理をしないと印刷面が剥がれやすいが、塩ビはそのような処理は必要ない。接着剤による接着も可能である。
5、ガスバリア性や耐油性が大きく、特に無可塑塩ビはかなりよい。
6、物理的強度がポリエチレンより大きい。
7、高周波シールが可能。
【塩ビフィルムと低密度ポリエチレンの比較における短所】
1、腰の強さが温度によって著しく変化し、高温では柔らかくなりブロッキング(フィルム同士がくっつき剥がれにくくなること)を起こしやすく低温では硬くなり衝撃に対してもろくなる。
2、可塑剤による移行(軟質塩ビが他の物体と接触しているとき、可塑剤が他の物質に移っていくこと)し、接触していた物体が汚れたり、あるいは逆に移行した可塑剤が接触していた物体の色素を溶かしだして、塩ビ自身が汚れたり、あるいは両者間の間に粘着が起こるなどのトラブルを起こしやすい。
3、燃焼時、腐食性の塩化水素ガスを発生し、金属を腐らせたり、焼却炉を痛めたりする。(近年この有毒ガスが問題になり、地球環境問題の見地から使用を自粛する動きも出てきている。)
ポリエステルフィルム(PET)
一般的にポリエステルフィルムという。ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)のことである。
PET樹脂を溶融押し出し法で厚めのシートにし、これを二軸延伸して配向させ、更に高温で熱処理をすることにより、強靭なフィルムが作られます。
PETフィルムは、プラスチックフィルムの中でもっとも強靭なフィルムに属し、弾性率が大きく、極めて薄いフィルムとして使用することが出来、しかも腰が強く、透明性、衝撃に対する強さが大きいのが特長です。さらに使用可能な温度範囲が広く(-70~150℃)、水蒸気や気体の透明率が小さく、可塑剤を含まず安定で、油やアルカリを除けばほとんどの薬品に侵されない、など多くの長所を有しています。また結晶融点付近の温度(230℃)まで溶融しない耐熱性の C-PET樹脂が開発されています。(C-PETの使用耐熱温度は135~225℃)
PET樹脂の使用用途はボトル用途としての需要が圧倒的に多く、今後とも清涼飲料水、調味料用のボトルとして、大きな伸びが予想される。
ポリカーボネイト(PC)
ポリカーボネイトは、ポリ炭酸エステル型構造を有する樹脂の総称。
多くの樹脂があるが、普通ポリカーボネイトといえばビスフェノールAから製造したものを指す。
ポリカーボネイトフィルムは、包装材料として数多くの長所を有しています。特に機械的強度が極めて大きく、耐衝撃性は熱可塑性樹脂として最高です。耐熱性も同様にフッ素樹脂に次いで大きく、同時に耐寒性にも優れています。特に低温時の特性はポリエステルよりも優れているため急激な温度変化に耐える特性を有している。
用途としては、冷凍食品の需要増加で使用が伸びている。
特に真空成形分野では、ポリカーボネイト製の軽量容器が、透明で外観が美しく、内容物が見えて商品価値がアップする点と、急激な温度変化に耐える容器特性が有効に生かされるなど、今後の需要増加が見込まれる。
さらにポリカーボネイトフィルムと他の包装材料との複合化によって、ボイル殺菌が可能であるため、用途範囲が大幅に拡大されています。具体的な使用例としては、インスタントカレー、ようかん、ジャム、ゼリー、プリン、かまぼこなどの容器があります。その他ポリカーボネイトフィルムは透明性が大で金属の真空蒸着性に優れているため、蒸着フィルムとして使われ、光沢に富んだ美しい製品が得られるため、菓子や化粧品分野での高級化化粧品箱あるいは高級ラベルなどにも多く使用されている。
ナイロン(ポリアミド)
ナイロンは、1938年にアメリカのデュポン社によって生産された世界最初の合成繊維の商品名です。その後、エンジニアリングプラスチックとして用いられ、現在ではポリアミド系の合成高分子物質の総称としてナイロンが使用されている。
ナイロンには、6-ナイロン、11-ナイロン、12-ナイロン、共重合ナイロン、など色々の種類がある。
日本では6-ナイロンがほとんどで、最近海外との技術提携により、11-ナイロンや12-ナイロンが生産されています。
フィルムには、延伸したものと未延伸のものとがあります。ナイロンフィルムは透明性の良い強靭なフィルムで、低温-60℃から150~200℃付近まで使用に耐え、温度による物性の変化も少なく、対アルカリ性や耐有機溶剤性、耐油性に優れていますが、耐酸性にはあまり良くなく無機酸により比較的容易に加水分解を受けます。また吸水性を有するため、寸法安定性や電気的性質に劣っています。すなわち、水は可塑剤的な働きをし、フィルムの剛性を低下させ、吸水率が10%増加すると6-ナイロンでは0.2%の寸法増加がおこります。しかし、ナイロンの引っ張り強さ及び衝撃強さはプラスチック中でも優れている。
特にナイロンフィルムの水蒸気透過性は、セロハンやポリビニルアルコールに次いで大きく、したがって吸湿性を欲する用途には向いていますが、防湿性を必要とする用途には向きません。このような目的には通常、他の防湿性の樹脂(たとえばポリ塩化ビニリデンの溶液とかエルマジョン)をコーティングするとか、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムをラミネートする。他のフィルムにない長所としては、耐磨耗性が大きくて、くり返し折り曲げにも強く、ピンホールが発生しにくい、熱成形の際、特に深絞りが出来る。
ナイロンフィルムを他のフィルムとラミネートすることによって強度的にも、耐寒、耐熱性の点でも、またガス、水、油などに対するバリア性の点から、ヒートシール性からも欠点のない材料が作られている。
また食品包装分野では、酸素ガスバリア性、耐ピンホール性などに優れている。ナイロンフィルムへの期待は大きい、ナイロン系収縮フィルムやハイガスバリアグレードなどの、新しいフィルムの開発が盛んである。種類別では、66-ナイロンの伸びが大きく、ポリアミド全体の約3分の1になっています。しかし、6-ナイロンもフィルム以外では射出成型用に幅広く使われ、全体の60%以上を占めています。その他全体の6%と推定されている11-ナイロンや12-ナイロン、共重合ナイロンなどは、チューブ、ホース、粉体塗装、接着用途、電線被覆などの分野で需要が伸びています。